洋館の秘密

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東・南山手に残る洋館、異国情緒を漂わせています。ところがよく見ると、欧州の洋館には絶対ないものが乗っかっています。そうです、屋根瓦です。
開港当時、こんな家を建てろと、イギリス人から図面を渡された大工さんたち、途方に暮れたに違いありません。障子もなければ縁側もない、代わりに暖炉とテラスがついている。こんな無茶な要求に、健気にも江戸時代の伝統工法で応えました。ただし、唯一変更したのが屋根瓦だったのです。これは、技術面もさることながら、日本の気候を考慮したからと言われています。
ちなみに、洋館はメートルでもインチでもなく「尺寸法」で建てられています。寸法からして和洋折衷だったのです。